全数調査と標本調査

全数調査と標本調査は、データを収集して分析する際の二つの異なるアプローチです。どちらを選ぶかは、目的やリソースによって決まります。

全数調査とは

全数調査とは、対象となる集団（母集団）の全ての個体や要素を対象にデータを収集する方法です。例えば、国勢調査などが全数調査の一例です。

• 利点：調査結果が母集団全体を完全に反映するため、誤差がなく、非常に精度の高い結果が得られる。

• 欠点：調査対象が大きくなると、コストや時間が膨大になり実施が難しくなる。全数調査はデータの収集、処理において負担が大きい。

標本調査とは

標本調査とは、母集団の一部（標本）を選んでデータを収集し、その結果を元に母集団全体について推測する方法です。例えば、世論調査などが標本調査の例です。

• 利点：コストや時間を大幅に節約でき、実施が容易。

• 欠点：サンプルが不適切だと結果が信頼できない。

選択基準

全数調査が適している場合

• 母集団が小規模であり、調査対象を全て網羅できる場合

• 絶対的な正確性が求められる場合

標本調査が適している場合

• 母集団が大規模で、全数調査が現実的でない場合

• コストや時間の制約がある場合